ペルソナ5の感想とソシャゲについて思う事

ペルソナ5 ゲーム

今さらながらですが、正月休みを使って積みゲーしていたペルソナ5を始めました。プレイしながら色々と思った事について書いてみたいと思います。

いや、侮ってましたね。

ホントに久しぶりにちゃんとした「ゲーム」で遊んだ気がしました。

独立してから毎日忙しくて、半年くらい前にドラゴンクエストビルダーズで遊んでからずっと埃をかぶっていたのですが、今回はスナック菓子と飲み物用意して28時間こもりっきりのぶっ続けプレイ。

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これこそがモダンの世代で言うところのゲームです。

もっとも、40時間程度でクリアできるかと思ったら、50時間超えてもまだ終わる気配が見えず、ちらっと調べてみたら平均80時間位はかかるみたいですね。

正月中に一気に終わらせようと思ったのですが、ラストダンジョン前っぽいですし、今後は時間を見つけてプレイしようと思います。

そこで、プレイしながら色々と感じたことを一部ネタバレありでつらつら書いてみます。

ストーリーについて

モダンはファミコン時代からのアトラスのファンなのでメガテンからずっとプレイをしています。

当然、ペルソナもプレステ1の時代から遊んでいますが、今回は正当進化でありながらある意味で異色。

社会批判的なカラーが強く出ていて驚きました。

ペルソナも今の形になった3では神話要素が強く、4では日常回帰していたので、5がどうなるか期待していました。

ところが、5は主人公やその周辺の人物が全て社会に抑圧されて、ワリ喰ってるというとんでもない状況なのです。

いわゆる両親が揃っているような家庭はゼロ。全て欠損家庭(今は差別用語?)です。

例えば主人公は酔漢に襲われていた女性を助けようとしたら、暴力を振るったとされて前科一犯。

もといた学校から転校する羽目になります。

主人公の転居先である喫茶店のマスターにも裏があって、元は公務員だったのですが、国家ぐるみの陰謀からある女の子をかばう為に職を辞して身を隠しています。

パートナーとなる他の人物も、母子家庭で育ったスポーツ少年や両親を失い姉と二人暮らしの女の子やブラック企業社長の一人娘、目の前で母親が車にはねられたショック(実は謀殺)で引きこもりになった女の子、やはり両親が無くて日本画の巨匠に育てられている少年などみんな影があります。

愛情不足感が凄いです。

そして物語に出てくる大人と言えば、これまたヒドい。

  • 暴力&性犯罪&恐喝を日常的に行っている体育教師
  • 弟子の作品を奪い取った挙句、才能を潰してまわる日本画の巨匠
  • 与沢翼をモチーフにしたような銭ゲバのマフィア
  • ワタミをモチーフにしたようなハンバーガーチェーンの社長
  • 暗殺者を雇って事件のマッチポンプを行っている与党の大臣
  • 政治家と癒着して冤罪を造ったり、取り調べ中の拷問をする警官に警察署内での殺人までもみ消す公安幹部
  • 法廷をイカサマカジノ場だと思っている女検事

どいつもこいつも社会悪そのもの。

社会的地位が高く、圧倒的に強い立場の好き勝手しており、しかも現実にニュースで目にしたことがあるような事件ばっかり。

検察や取り調べに関しては、ちょっと前には佐藤優さんの「国家の陰謀」や置換冤罪の「それでもボクはやってない」、冲方丁さんの「こち留」があったばかりです。

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与沢翼はシンガポールで贅沢な暮らしていますし、ワタミの渡邉美樹社長は政治家への転身を成功させています。

ゲーム中では彼ら(のような存在)が裁かれるからマシですが、現実的には心の怪盗団はいないし、社会悪が全く野放しだという事を考えると気分が暗くなりますね。

どこかで読んだアトラスの特集記事では、「最近は若い人は元気が無いので、彼らを元気づける作品」を作りたかったと書かれていましたが、これこそ現実と言う奴です。

ゲームの展開を見てこれはヒドイとかこんな奴いないとか、ご都合主義とか言っても、現実はさらに過酷で理不尽。

だから、ゲームをプレイする学生にはきっつい現実に直面する前のクッションとなると思います。

モダンのようなIT革命前からネットに触れているオッサンでもテレビや2chまとめ、SNSを見るとイライラしてくるのですから、物心つく前からクソみたいなニュースを見て育った若い世代は社会の圧力ハンパないと思います。

元気がないのも当然ですよね。

ソシャゲと据え置き機

久しぶりに力の入った作品に触れて思ったのですが、ガッツリ時間をとる据え置き機のゲームよりも毎日ちょこちょこ延々と時間とお金を吸い取るソシャゲの方が害悪あるな、と感じました。

実際、艦これでもイベント突破しようと思ってレベリングや資材備蓄を始めれば、1日に何回も立ち上げる事になりますし、効率的にプレイする為に時間を管理されてしまいます。

すると、なんとなく落ち着かなくなってしまうんですよね。

艦これは課金要素がほぼ無いのでマシですが、ガチャと時間管理が必要なソシャゲは更に落ち着かなくさせるでしょう。

今までソシャゲに関して特に思うところはなかったですが、お手軽だというだけでプレイするのなら心に残る作品をプレイした方が良いと思います。

一世代前のハードや過去作は安く手に入るので、評判の良い作品に触れるといいプレイ体験が出来ると思います。

なにしろソシャゲは物語性が無いモノがほとんどで、中毒性を出す事だけにフォーカスしているのでヤバいです。

今はパチンコが規制されていて、おそらく6月の規制以降は壊滅していくでしょうが、その次にターゲットとなるのがソシャゲでしょうね。

中の人によれば、そろそろ規制が入ると噂されているようですから、また据え置き機の世界に戻るかもしれません。

戻ってほしい(切望)

閉塞感の正体は?

さて、だらだら書いてきましたが、モダンが思うに社会の閉塞感の正体はアンフェアな空気です。

これは山本七平の空気の研究が名作なので読んでおいた方が良いです。

たいしてボリュームもないので直ぐに読めますが本当に名著です。

そして、エリートの意味をみんなはき違えている事。

アンフェアなんですよ。

偉くなればなるほど権利が増大して、責任は軽くなるのが今の世の常です。

例えば大企業が経営不振になっても、大きすぎて潰せないとかいって国がお金を出して助けてくれます。

経営者は全くつらくありません。

中小企業は経営不振になっても見殺しです。

むしろ銀行でお金を借りる時には社長が生命保険に入れられますからね。

返せなくなったら自殺してでも金返せってね。

数千万円でもこの扱いなのに数千億円になったら甘くなる。

経営破たんした銀行や企業のトップが命で贖った事があるのかよ?

これは日本に限った話ではありません。

モダンが実際に聞いた話では、アメリカではサブプライム騒動で金融機関に大量の税金が投入されたことで、アメリカの建国理念の一つであるフェアの精神が失われたそうです。

少なくとも自由と平等(フェア)、幸福の追求という建国の理念を重んじる本当の愛国者はそう思っているとのこと。

そして、そういった社会の風潮に対して、長いものは巻かれろ的な処世術で立ち回っているのが大多数です。

そういうのを嫌うモダンの様に会社を飛び出して一人親方で食べていくのは例外でしょう。

よく食べていけますねって、頻繁に言われる位です(笑)

そして、社会はフェアであるという建前の元に運営されています。

警官が買収されたり、取り調べで拷問を受けて自白を強要されるというのは建前上では法律違反であり得ない事になっています。

裁判所はフェアな場所だということにされています。

しかし、そういう共同幻想がなくなってズル剥けの本音だけになってしまったら、世の中いったいどうなってしまうのか?

ペルソナ5はプレイすると、色々な考えが沸き起こってきます。

まだ最後までプレイしていませんが、本当いいゲームだと思いますよ。

1週目が終わったら資料集を読んでみたいくらいです。

名作は時代の空気を感じます。未プレイの人は是非遊んでみて下さい。

絶対に損はないでしょう。

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