東京レイヴンズ13巻の感想!あらすじとネタバレ

小説

あとがきにも触れられていましたが、本シリーズはあざの先生の著作の中で
最長になったみたいですね。遂に物語のタイムリミットがやって来ました。

つい先ほど読み終わったばかりの感想としては、
単純に読み足りないって感じですね。

面白いのですけど終盤近いっていうのにBBBみたいな疾走感が
無くてまだ助走中といった雰囲気です。

いきなりネタバレ・・・というか確定事項をばらしてしまうと、

やっぱり平将門を顕現させようとしていましたね。

まあ、キャラクターの名前やら何やらでバレバレでしたけど。

1世1代、天皇陛下に使うはずの術を、
自分たちの祖先である平将門を顕現させ続けるのに使う、と。

世が世なら陰陽庁は完全なる朝敵です(笑)

そして、夏目が半死人状態であること、
通常の手段では完全に蘇生させることが出来ず、
近いうちに完全死の可能性が高い事。

そして泰山府君祭がご先祖を呼び出す呪術だという事も確定。

これの上位版の天ちゅう(漢字が・・)地府祭で将門を顕現させるわけです。

うーん、謎解きと助走の13巻といったところで、ホントに読み足りない。

後はカラーの挿絵になんか違和感があったんですけど、これもなぁ。

モダンはあざの先生の初期作からのファンですが、
今回は素直に面白かったと言えず、取りあえずもにょり気味です。

何でイマイチ乗れないか?

ちょっと考えてみたんですけど、やっぱり式神のイメージとか社会への関わり方に
強いリアリティが無いからだと思うのですよね。

式神を作って納入するとか、軍事で使うといったときにイメージが湧きづらい。

既存社会にグランディングしていないというか、
物語と設定の抽象度のレベルに齟齬がある感じです。

これまでは陰陽塾という学園ものだったわけですが、
そこから巣立ってからというもの、
リアルな社会に作品設定が馴染んでいないと感じます。

こっちは漫画ですが、薄暮のクロニクルみたいに
現代社会に一つだけウソ(ファンタジー)があるという作品作りなのですが、
陰陽術がどうやって電力や原子力と併用されているか分からない。

薄暮もBBBも吸血鬼ものは現代社会と親和性が高かったのに。

なんというか、うしおととらでラスト近辺に米軍が出てきた時のような
微妙な感じです。

軍事用の式神っていうと、自衛官は見鬼の才能を持っているのだろうか?

通常、治安維持よりも国防を司る軍事の方がハイスペックだから、
専門職の自衛官は特殊部隊レベルの人材のハズ!

陰陽庁よりも凄い奴がいるのではないか、とか。
迷彩服を着て符を投げるのか・・・とか。

戦車と軍事用の式神はどっちが強いのだろうか?

榴弾砲や巡航ミサイルの方が凄い気がする。

一応、作中でも解説がありましたが、
なんというかこういう微妙な疑問が積み重なって、
違和感が増大していく感じです。

見鬼の才能の有無でまったく違うスペックの人間になってしまいます。

これはもう見鬼差別とか見鬼特権とかあってもおかしくないレベル。

彼らしか作れない道具とか使えない道具や技術技能があるという点が
閉鎖した陰陽寮の中だけなら自然だったのに、
外に出た途端違和感の塊に。

徹底的にウソをついて作品世界に引き込んでほしいのになぁ。

夏目の蘇生以外の謎も解けたことですし、
今後は雑念が湧かない位の怒涛の展開を期待します!

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