テスタメントシュピーゲル2の感想!ネタバレと予想

小説

2か月連続刊行万歳!と、いう事で完結に向けまだ上巻だけですが、
感想などを書いていこうと思います。

テスタメントシュピーゲルの1巻が刊行されたのは2009年。
オイレンシュピーゲルとスプライトシュピーゲルの初刊行が2007年。

なんというか時代を感じてしまいますね。

もう6年も経過していたとは・・・(汗)

冲方丁最後のライトノベル、その最終エピソードの上巻という事で
ホントの分厚く、そして容赦ない展開が続きます。

2巻の発売に合わせて1巻を読み直したのですが、
超ハードな内容に思わず挿絵を見直したくらい。

2巻は1巻で語られた部分の裏面ですね。両面からイベントを描写しています。
オイレン組とスプライト組、両方の視点を持つことが出来るのは読者のみ。

6年も経過しているのに全く断絶した印象が無いです。

ストーリー・設定だけでなく、文体にもマルドゥックスクランブルの空気を感じます。
天地明察や光圀伝を書いた人がこんなに幅のある文章を書くなんてホントに凄い。

手癖で書いている、と冷めた気にさせるようなところはまるで無くて、
密度の濃いSFサスペンスを一気に見たような感じです。

テスタメントに関しては冲方さんの文章は視覚優位なんですよね。
まるで映画のワンシーンが自分の中で再生されているような鮮やかさ。

あのぶっ壊れたような文体のパワーだと思うのですが、ホントに凄い。

 

ネタバレと予想

もっとも大きな展開はケルベロスとフォイエルスプライトの抱える問題の原点、
暴走事件を再現することになった事。

上巻では提案がなされただけで実行に移されていませんが、
下巻では間違いなく行われるでしょう。

特甲少女が抱えるすべての過去の因縁・イベント、
アフリカで暗躍する武器や麻薬のネットワーク、
ミリオポリスで繰り返し行われるテロ、人種差別や海外派兵、
全てのAP爆弾がさく裂したらどうなるのか?
特甲児童の装備やブリリアントモデルやガラテアコンプレックス、
これらが全部繋がって一体どんな絵が出てくるのか?

どうやらミリオポリスの進歩党がミヒャルト・トラクルと組んでいて、
諸悪の根源らしいし、
ミリオポリスに金融システムを誘致する為に破壊をする事が目的?

結局、マルドゥックアノニマスの冒頭でもウフコックが言っていましたが、
あらゆる腐敗は上流階級から発する、という奴なのでしょうか?

何というか、コレ!といった悪が存在していて、
その目的が判明しているわけでは無いので、
読者にも混乱が共有されて小説なのにライブ感が半端無いです。

一体どんな結末を迎えるのでしょうか?

下巻が発売される来月が本当に楽しみです。

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