白暮のクロニクル5巻の感想!あらすじとネタバレ

本作を取り上げるのは2回目ですね。5巻はマイノリティとしてのオキナガの側面に
フォーカスした内容になっています。

正直4巻まではオキナガについて結構羨ましい体質、というイメージをもっていました。
不老長寿という事で、社会的には厄介者だけど、
死にたくない人達にしてみれば垂涎の体質ってわけです。

ところが5巻では、そのオキナガの少数者としての
管理される側面がクローズアップされます。

国立療養施設光明院はなんというか、
個人的な感想としてハンセン病患者の隔離施設を連想するような舞台でした。

確かに国の管理を外れて、自由気ままに世間を往来して、
オキナガを増やされたらたまったものではありませんが、
それにしても他にやりようはなかったのか、という感じです。

5巻サブタイトルが絶望の楽園っていうのも頷けます。

療養院といってもオキナガは病気ではないので治療出来ませんし、
寿命は無いから老衰死は無いし、
緩やかに隔離されて、生きる実感もなく、死ぬわけでもなく、
ずーっと同じ環境で同じような日々を過ごし続ける。

これは地獄や天国に例えるならむしろ煉獄って印象を受けました。

外へ出ようというモチベーションがあれば、
審査にパスして自由になれるのですが、入居者はみんな
ぬるま湯の現状維持に慣れきっていて、
新しい環境に向かう事なんて出来そうにありません。

じりじり心が死んでいきそうですし、自殺者だって出ています。

しかし、作中では安易に誰かの口を借りて施設の批判や、
こうすべき論を展開したりしません。

あくまでも意味付けは読者に一任されているのです。

羊殺しについて

本作の縦糸は羊殺しを追う事です。
5巻では幸村魁の幼馴染で、羊殺しの目撃者とされる章太が登場。

瀕死の状態で雪村から血を分けてもらい、適合したものの、
60年間目を覚まさないままです。

しかし、ラストで目覚めたらしい1コマが描かれていましたし、
6巻では羊殺しが犯行を開始するようです。

これはサスペンスの予感がします。

そして、もう1つ。雪村が伏木あかりの事を自覚的に意識しました。

これに合わせて伏木の大学時代の先輩(山田、イッタ先輩)を配置して、
微妙な三角関係をつくるゆうきまさみ先生は漫画の手腕がホントに上手い!

読者としては気になっちゃいますからね(笑)

そして、ふと気が付いたのですが、椎名高志先生の絶対可憐チルドレンに登場する、
やっぱり大戦時代から年を取らない兵部京介。

なんというか、雪村と兵部が無茶苦茶似ているというか、
年を取って素直になれなくなった部分の描き方に共通点を感じます。

ゆうき先生も椎名先生も元々は週刊少年サンデー出身。
パトレイバーやじゃじゃ馬グルーミングアップとゴーストスイーパー美神が、
同時に連載されていて、どちらも愛読していました。

サンデーの出版部数がヤバい、という話はよく目にしますが、
低年齢層路線を走る事が難しいのだと思います。

絶対可憐チルドレンだって、
最初から大人主人公はヒロインの保護者みたいなものでしたし、
今ではチルドレンが成長した事や皆本のキャリアの問題で、
学生が監督官の後輩として準主役になっているくらいです。

これが少年少女向けかというとかなーり疑問だと思います。
もちろん本作白暮のクロニクルが少年向けかというと論外ですよね(笑)

書店では思わず単行本を買っていしまいましたが、
完結したら一気にキンドルで揃えようと思います。

ファンとしては2冊づつ買うから売上に貢献している事になるのかな?

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