うわぁ・・・って思っちゃいました。男なのにダメージうけたけど、
女性はもっと厳しいだろうなぁ。
東村アキコさんの漫画については度々取り上げてますけど、
本作はかなーり一部の人にとって厳しいです。
東村さんは自伝漫画で過去の自分を偽悪的に書いたりしてますが、
その矛先はタラレバ女の皆さんにも向けられているようです。
この記事を読む人はどんな漫画か知っていると思いますが、
本作の主人公はタラレバ「娘」3人組。
仕事にまい進しながらキャリアを積み重ね、
気が付いたら33歳という年齢になり、
男っ気も無く、女性的魅力も減退気味で、
あの○○だったらとか、○○すればと居酒屋で愚痴を吐き出す日々。
叩かれるの承知の一般論ですが女性は若さの下駄をはいていますから、
20代の内にある程度の仕事が回ってきても魅力の減退と共に
頼みのキャリアすらも失う傾向があります。
そこへ再び恋のチャンスがやってきて・・・という物語。
海月姫は完璧に少女漫画のテンプレートですが、今回は甘くないです。
・・・海月姫のシチュエーションを東京タラレバ娘の現実深度でやったら、
一切救いは無い!というオタク女子虐○物語になりそう。
本作1巻のラストではまさか10歳も年下の人気モデルと同衾するような、
下げては上げる、みたいな展開でやっぱり女性向けの甘いファンタジー要素が
満点なんだな、流石人気漫画家!とか思っていたのですが、
2巻では状況が悪化しています。
あらすじとネタバレ
まずはチャプターのタイトルですが戦線離脱女、これは主人公倫子ですね。
回転寿司女、かおり。〆鯖女は小雪。
それぞれ絶対に幸せになれそうにない恋にのめり込んでいきます。
かおりはバンドマンとして成功した元カレと復縁を願って肉体関係を持ちますし、
なんと小雪は店に来た客と不倫!
とにかくヤバいと自分で気づいているくせに自分で自分をだまして、
もしかしたら・・・の負けると分かっている賭けに全力betです。
リングの上で戦いつづけるのはつらいとか、女は辞められないとか、
愛が欲しいとか、弱っているからコロっと行くとか・・・。
キャリアウーマンの心の隙間を思いっきり代弁しているようで、
Twitterなどでもホラー漫画と呼ばれているようです。
苦しみの原因は?
これは比較だと思うんですよね。
3人ともキャリアがあるし、男がいなくても生きていける女なわけです。
ガチの貧困女性では無くて、ハッキリ言って余力があります。
仕事を選んでキャリアを積んで貯金も出来たけど、
周りを見てみたら結婚した女性や幸せそうな若い娘たち。
仕事の成功に加え、更に男や家庭も欲しいという欲の部分が
自分を苦しめているので、ある意味自業自得の苦しみだと思うのです。
もし周囲の女性が結婚して、家庭生活につかれていたり、
使えるお金が減って大変だわ~とか言って、生活苦な感じでいたら
3人娘は自分たちの生き方に疑問を持たなかったはずです。
あー、よかった。女性も自分の仕事に生きるべきよね、って。
仕事の成功も愛も家庭も、周囲からの評価も全部欲しい!
この底なしの渇愛がより自分を苦しめる。
あとがき漫画で、
もう、色々さ
あきらめるのもアリだよ!
逆に!!
なんてメッセージがありますから、
やっぱり東村アキコさんは欲に自覚的なのだと思います。
3巻ではどこまで物語が進むか分かりませんが、
間違いなくかおりと小雪は大トラブルになるでしょうね。
倫子は衰えた戦力(魅力)で再び恋愛戦線に戦線復帰出来るのでしょうか?
続きが楽しみです。
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