まさかの最終回!アフタヌーンを読んで仰天しました。色々と含みのある終わり方でしたね。
大シュガフ船と落合の撃破、つむぎの自己犠牲という大イベントが終了したと思ったらいきなり完結!
扉絵見て仰天です。
しかも登場人物たちのその後というか、長道やイザナやユハタの関係やら色んなものが一気に整理されました。
その中で燃え尽きたはずのつむぎの体細胞から記憶を抽出して、エナ星白に転写して復活!という流れはちょっとご都合感を感じました。
え、これって生き帰るというか、コピーみたいなものじゃないか、と。
この理屈なら細胞からいくらでもつむぎがコピーできるわけで、生の一回性を否定するのではないかと。
星白を復活させるという落合にNOを突き付けた主人公なのにちょっとね・・・。
そして長道とつむぎの娘、長道と星白閑から名前を取ったと思われる長閑(のどか)ちゃんが登場。
そして、纈が男性化!
まさか性別決定前の纈が中性で「私はまだ振られていませんから」のセリフが、伏線になっているとは思いませんでした。
きっと早々と長道に見切りを付けて、イザナがターゲットだったのでしょうね。
今思えば、女子力がないとか胸が小さいとか、模型趣味とか積極性とか、男性的と言われればその通りでした。
こればかりは驚きで、流石は二瓶先生!といったところ。
しかしなあ・・・なんというか登場人物の幸福の最大公約数みたいなエンディングだったように感じるのです。
ガウナの謎は一切明かされませんでしたが、それはそれでいいと思います。
でもやっぱり引っかかるのが、つむぎの復活ですね。
つむぎの復活について思う事
まず、ガウナのエナです。
エナはあらゆるものを作る事が出来るわけです。
そして二瓶先生の生命とか人格についての考えは、ほぼ間違いなく、物理宇宙で完結しています。
つまり、意識は化学反応で生じるもので、分子・原子レベルで同じ組み合わせの物体があれば、同じ記憶・人格を持つという訳です。
これはガウナに取り込まれた仄や星白の描写をみれば明らかです。
そこで記憶の転写です。つまり物理的に再現すればいいので、記憶の転写も可能なのです。
よって同じ記憶・人格を持った人物はいくらでも増やせる。
この理屈で落合もつむぎも復活したわけです。
でも、本当に分子・原子レベルで同じ組み合わせの物体があれば同じ人物なのでしょうか?
モダンが思うに人格や経験はソフトウェアであって、これはいくらレコードの溝を拡大しても音楽が出てこなかったり、ハードディスクを物理的にどこまで分解してもデータが分からないのと一緒で、物理的に同じものがあっても駄目ではないか、と。
つまり、物理世界よりも上の部分に「魂」的なものがあると思うのです。これが複製可能であるというのは、その人物を汚すのと一緒。
自分のコピーは自分では無い訳です。
例え自分以外の全員が見分けがつかない自分のコピーがいたして、そいつが痛かろうが楽しかろうが、自分には一切関係ないと言えます。
極端な話、瀕死の病人が自分のクローンを作って満足できるかって事です。
死にゆく自分と元気に生きている自分のクローンは全く別ですよね。
今回のつむぎの復活は、今まで関係を育ててきたつむぎのコピーであり、犠牲になったつむぎとは別人だと思うわけで、そこがもやっとするところです。
エナ星白にやどったつむぎを大事にするのは、今まで付き合ったつむぎに対する裏切りじゃないのかなぁ。
ただ、作品的には別の解釈も可能です。
つむぎ星白がこれまでのつむぎと同一人物であるというのであれば、これは長道にとっては姿形は一切関係なく、つむぎという存在そのものを愛せる、純愛の証明だと言えます。
ディズニーの名作、美女と野獣では結局野獣は美男子に戻って、ヒロインと幸せになるわけです。
これに対して長道は美男子(美女)でないと愛せないのなら、純愛じゃないよねって話へのアンチテーゼと言えます。
何せ長道は身長15m差で巨神兵みたいな相手を愛せるのですから。
11月には最終巻が発売されるとの事ですから、エピローグなどの加筆を期待して待ちたいと思います。
コメント
つむぎの復活はつむぎの細胞をエナに融合したことでできたんですよ?記憶の転写は解釈間違ってると思いますよ
コメントありがとうございます。モダンです。
私の解釈だと細胞1個に記憶が宿ってそれを転写出来るのなら、
無限につむぎが増える事も可能になるわけで、
細胞1個から抽出されたそれは長道が愛したつむぎなのか?ってところです。
記憶の連続性はあるようですから、細胞から復活したつむぎは、
蒸発する前のつむぎと同一人物だといえますけど、
もし、仮に他にも焼け残りがあって、そこから同じ処置をしたら
つむぎが増えてしまいません?
エナが完全に細胞を再現する=同一本人になる、というなら、
記憶人格は細胞(物理空間)に存在することになるわけで、複製可能です。
長道は星白の復活を拒んだのに、
つむぎの複製(!?)を星白の複製に入れた事を深く考えていない事に
矛盾を感じてしまい、
彼女は蒸発したつむぎとは違うコピーつむぎじゃない?ってところが
もにょる感じですね。
返答ありがとうございます。
細胞に記憶が宿っていたことは間違いないと思います。ただそれを星白型エナに融合させて、ちゃんとつむぎとしての記憶を取り戻すかどうかは博士も分からなかったと思いますよ。
漫画読んでみたらわかるのですが、博士が転写を解明したという所と次のそんな彼女にとって融合させることぐらい簡単だというのは私の解釈ですと、博士は転写の技術をすぐ理解するくらい天才だ。その博士はエナを融合させる技術ぐらいすぐ分かるのだ。
というものでエナを融合させるのと記憶の転写は全く別技術だったんじゃないかと思います。想像になりますが、人間の脳がないと記憶の転写はできないとか。。
後複製を作ろうにもエナの虫が必要になるため人間を複製することは不可能でしょうし、エナが再現した人間が一体しかいないので融合個体の複製も無理です。他にも人型エナが複数いた場合可能になってしまいますが。。
星白の復活を拒んだのはシドニアの存続と自己の利益を天秤にかけた結果だと思います。複製なんかいらないという意味ではないと思います。普通に作ってくれるなら谷風もお願いしたと思いますよ。エナの星白にめちゃくちゃ会いたがってましたし。
あと、ながてもクローンなので複製がいやなら自己も否定してることになってしまいます。
機体にくっついてた虫のようなものがつむぎの中枢機関だったって意味だと思うんだけど
しょっちゅう触手でコミュニケーションしてるし
美女と野獣の話ですが、野獣の姿の時に
人を愛し、愛されることで魔法が解かれるという
ストーリーなので美男子にならなかったとしても
二人はいつまでも幸せに過ごしましたとさだと思いますけどね
モダンさんの解釈納得しました。
もやっとした正体を解き明かしてくれました。
ゆはたについても。
他サイトの解釈でサイボーグとして男性化したとあったが
やはり中性だったのですね。
最終回、わたしはガウナとの接触が成功して
「完全な」星白を返してくれることを望んでいたのですが。
部分的に分かり合えてガウナとさよならして終わり
がよかったなぁ~