されど罪人は竜と踊る17巻の感想|ネタバレとあらすじ

され竜17巻 小説

久しぶりに書店に行ったら新刊発見。しかも二か月連続刊行との事。来月も読めるのは単純にうれしいです。

され竜17巻のサブタイトルは箱詰めの童話、という事で童話ベースの呪術を使う世界の敵が登場。
記憶の無い歌姫やジオルグの事務所に短期間だけ所属したフロズヴェルなどが絡んできます。

で、どうだったのか、というのを正直に言いますが・・・。

されど罪人は竜と踊る 17: 箱詰めの童話 (ガガガ文庫)
浅井 ラボ
小学館 (2016-07-20)
売り上げランキング: 4,082

 

ネタバレこみの感想

とにかく冗長で、しかも戦闘シーンがいくつもあるのに全くカタルシスが無い。

世界の敵「ハイパルキュ」が出てきても、はいはいどうせしつこく蘇るんでしょ?って感じで全く意外感が無いのです。

2か月連続刊行だからと思って我慢しますが、またパンハイマ編みたいにクオリティが微妙になったと思います。

そして今さらジオルグネタを処理するって事みたいですが、アザルリ編みたいに本編を進めるヴィジョンが見えないんですよ。

近い将来、世界に訪れるだろう大カタストロフとそれに連なる過去の因縁が提示されたのに今さら新事務所の話をされてもな~って感じです。

ガユスやギギナもちゃんと考えて大人になってるんだよって描写を入れながら何とか繋げるつもりなのでしょうけど、今は余計な紙幅をとっているだけ。

で、ガユスの事務所はフロズヴェルと7大事務所の座を賭けて対立するのですが、これが唐突過ぎ。

大人の理屈の上から考えて、よそ者がならず者を集めた急造事務所が主人公の事務所と競合出来るとは思えない。
普通に考えて信用されるか?

商工会議所でも経団連でも村の農協でもいいですけど、既得権益の壁は高いです。

その外周にすらいなかった新参者が選ばれる事はどう考えてもありえない。

なんというか、こう、シチュエーションを作るために関係者を極端にデフォルメするのはやめてほしい

浅井ラボ先生はキャリアも長いのだからいちいちキャラクターを極端に下種かつ強欲にしたり、偏執狂や精神異常者にするのは止めないかって感じです。

それにある程度関係者が話をすればそれで解決するような事を長々引っ張るのも飽きた。

情報のチラ見せはいいけど、伏線としてつながってないから不自然なんです。

おまけにシンゴジラみたいなプロが粛々とミッションを進める映画を見た後に読んだので、馬鹿な無能が出しゃばってくるのが滅茶苦茶イラつく

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このあたりがフラストレーションたまるところですね。

それと描写の多くに既視感があってひどい。手癖に頼り過ぎ!しっかりしてよ。

まあ、不満のほとんど全てはメインテーマが進まない事です。
レーベル変えてからもう17巻。

最初の頃から引っ張っている謎に全く切迫しないのはある意味凄い。

ダラダラ続けているとガンパレみたいに打ち切りエンドになる事もあり得るし、ダラダラしていなくてもエンディングのヴィジョンが無いと薔薇マリみたいな終わり方になるかもしれない。

私はスニーカー文庫の頃から買い続けているし、漫画版までチェックしているので、作品にロイヤリティある読者を自認していますが、この調子だとまた裏切られそうな気がして怖いですね。

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