色々と忙しかったので見に行くのが遅れましたが、ようやく劇場に行けました。
見に行ったのが雨天にも関わらず映画館の客入りは半分位。
休日ではありますが、この手のジャンルの映画にすればかなり健闘しているように思います。
そしておまけ小説はコレ。
なんだかんだで、合計30本位になるでしょうから、やっぱり全部通って集めるのは無理ですね。
どうしても冊子の形でコンプリートしたければ映画館に通いながらヤフオクでコツコツ集めるか、来年の1月6日の熱血編公開後に集めて書籍化されると思われるので無理に冊子を集める必要はないかと思います。
内容的にも物語シリーズだけでなく、西尾ワールド共演系のネタなので未読作品とコラボされるとちょっと厳しい(笑)
熱血編の感想
物語としてはドラマツルギー、エピソード、ギロチンカッターを撃破するところで終了。
今回は伝奇バトルよりも羽川要素の方が強かったですね。恋愛要素強い!
もし時系列に沿って傷物語映画版からTV版化物語を見る人がいたら、どう考えても戦場ヶ原が入り込む隙は無いと思えるはずです。
八九寺エピソードで阿良々木君がガハラさんの告白をあっさり受け入れたのが信じられない。
やはり1話で着替えを見せて誘惑したり、メンヘラ感丸出しで迫ったせいだろうか?
作中でも丁寧に語られていましたけど、阿良々木君が羽川を崇拝しちゃったのは羽川にしてみれば大誤算でしょうね。
もっと露骨にエゴを見せたら崇拝されずに付き合えたのになぁ。
吸血鬼に会いたいとか、非日常感を求めて夜歩きしている理由が家庭の事情であることを先に告白しておけばよかったのに。
阿良々木君にしてみれば、猫物語でようやく聖人羽川の内側を知る事になります。
ガハラさんよりも先に羽川の脆弱な部分を知っていたら、羽川と付き合っていたでしょうね。
このあたりが阿良々木君の異常なところで、目の前で弱っているものを見捨てられないで人食いの吸血鬼でもなんでも助けてしまうという行動原理と繋がっているのかもしれない。
友達を作らない人間強度という中二的発想も、そういう流されやすい自分を自覚していた事が原因なのかも?
作者の西尾維新がここまで計算して書いていたとしたらトンデモない伏線能力だと思います。
まあ、ジャンプの連載みたいなものでライブ感を重ねていくうちにキャラクター情報が蓄積されて厚みが出てきたのだと思いますけれども。
奈須きのこのfateで衛宮くんが異常な自己犠牲を発揮しますが、やはり物語を転がすときの起点はどうしてもどこにでもいそうな常人では厳しいのかもしれない。
どこか1つだけでも異常なところが無いと主人公が非日常に巻き込まれなる必然性が作れないのだと思います。
劇場版としての演出と実験
そしてやはり演出のケレン味が凄い。
劇場版アニメらしい演出です。
原作文章で描写された内容をそのまま映像化していますから、かなり独特でした。
エピソードの十字架で脇腹をえぐられたときに、思いっきりモツがはみ出てましたし、血も赤色でしたからごまかしは無し。
やたらと風雨が吹き荒れていたり、川崎のコンビナートやら渋谷の第一体育館近辺が舞台になっていたりとシーンとしては非常にきれいです。
そしてオタクっぽいと言われそうですが、もっとも驚いたのが河原の草むらの描写。
阿良々木君と羽川が草むらに分け入っていく時に、足元の草1本1本がアニメ絵と融和して全く違和感なく動いていたので仰天しました。
おそらく全部CGでアニメの処理をしているのでしょうけど、見入ってしまった位。
これから見に行く人にとっては一切身にならない情報ですけど、オタク歴が長い人にしてみれば見どころの一つだと思います。
映画ラストは阿良々木君が両手を植物にしてギロチンカッターを拘束したシーンで終了しましたから、冷血編では全編を通して忍野とキスショットとの葛藤に集中するでしょう。
猛獣の牙を抜いて動物園に入れる事の是非について、どんな描き方をするのか?
1月6日まで楽しみに待ちたいと思います。
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