いよいよ連休もおしまいですね。個人的には結構忙しかったのですが、最終日という事でダラダラと記事を書いてみました。
ちょっと前に漫画大賞に「響」が選ばれた事は記事にしましたが、ニコ動のニュース欄でもアニメーター漫画の「アニメタ」が取り上げられるなど、業界漫画が目につきやすくなっているように感じます。
重版出来の9巻が出たばかり、というのもあるかもしれませんけど。
そこでたった今、キンドルでポチったのがコレ。
妖怪漫画だったり、ゲームセンターネタで有名な押切蓮介さんによる漫画家漫画です。
もっとも、これまでに沢山書いてきたエッセイ的な内容ではなくて、暴力系漫画家マンガでした。
つまらない漫画を持ち込めば出版社の窓から突き落とされて串刺しとか、口の軽いリタイア漫画家を始末する暗殺3姉妹とか、バトルロイヤルで勝ち残ったら連載を取らせるとか、業界ネタをバイオレンスネタで無理やり覆ってギャグにしています。
「響」がバイオレンスに過ぎる、という意見がありますが、ここまで振り切ってしまえばむしろギャグになるので許されるのです。
響に関しては主人公のデフォルメ具合が現実レベルの舞台設定から浮いているので、むしろ「寒い」とか「痛々しい」というのが合っていると思います。

ただし、本作の内包している毒のエグさに関しては「響」とはくらべものになりません。
業界パーティを仕切る事で生計を立てる人物とか、業界内での穴兄弟・穴姉妹の多さとか、アシスタントに舐められた悲惨な漫画家とか、ウェブ媒体と紙媒体の戦いとか、圧倒的強者として君臨しているハズの編集王が書店営業で土下座したり、ギャグにくるまないとまともに発信できないような内容ばかり。
本作を読んで思った事に、響を読んでモニョるのは業界漫画なのにネタが浅い、というのがあるかもしれません。
どいつもこいつも極端に醜悪に描かれているのでバイオレンスギャグ漫画として成り立っていますが、これを「響」の抽象度で描いたら不快になるだけでしょう。
ここら辺が押切さんの作家性だと思うのですよね。
ストーリーは主人公の神藤マホが兄を殺した編集者(?)を探し出して対決するという王道の復讐もの。
ネタ的にも3巻程度で収まりそうなので、まとめて読むのがいいかもしれません。
コメント