【感想】弐瓶勉の人形の国について

人形の国 漫画

ちょっと前にシリウスのウェブの短編が公開されましたが、ついに単行本化。かなり面白いです。

アマゾンで偶然見つけて即キンドルでポチりましたが、思った通りのクオリティでした。

ウェブ連載の流れを引き継ぐのかな、と思っていたのですが展開はまるっきり違ったのでかなり楽しめました。

まさか仮面ライダーみたいな変身アクションものとは予想外過ぎます(笑)

作品世界の用語はブラムやシドニアと共通しており、エナやヘイグス粒子、超構造体などが登場します。

究極武装である重力線照射装置もそのうち出てくるでしょうね。

ただ、シドニアやブラムと世界観を共有しているかは怪しいです。

舞台世界は直径12万キロメートルの人口天体アポシムズですからね。

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人形の国の内容

基本は主人公のエスローと作品世界の案内役を務めるタイターニアのバディもの。

まさに王道なのですが、弐瓶作品らしく導入は苛烈です。

教え子や先生がいきなり皆殺しにされ、自身も瀕死の重傷を負ったせいで復讐のためにコード呼ばれる肉体改造アイテムで転生します。

ヘイグス粒子をエネルギーとしてエナをまとう正規人形(仮面ライダー)として生まれ変わったエスロー。

最初は自分の能力を生かすことが出来ずに苦戦しますが、少しずつ戦闘経験を積みます。

しかも敵の正規人形を倒してエナを奪うとパワーアップ出来るのです!

燃える展開ですよね。

1巻はまだまだ作品世界の導入に過ぎないので、今後はどんな風に話が転がっていくのか分かりません。

連載紙がアフタヌーンではなく月間少年シリウスという事でシドニアよりも更に少年漫画よりの展開になるのではないか、と予想します。

しかし弐瓶作品に共通するある種のフェティシズムや美学は強烈に残しているのでぬるい展開になるとは思えません。

シドニアで谷風長道がろ過した星白閑の尿を飲んだように、本作でも弱って固形物を消化出来なくなったエスローがタイターニアが消化しやすく液状化した顔面はりつき喰いの肉を飲むシーンがあります。

もっとも二人とも人形なのでいわゆるスカ〇ロ趣味とは違うのですけど、あえてこのシーンを入れた作者のこだわりを感じずにはいられません。

なんというか、弐瓶さんの作品はブラムの頃から骨格や筋肉が見えたり人体が欠損したり破壊されたりするシーンは多いのですけど、臭いを感じないというか生々しさが無いんですよね。

これは初期の永野護作品にも共通していると感じます。

キャラクターが人形チックだ、というのも作風ですし、個人的には好きな部類なので引き続き2巻以降も楽しみに待つことにします。

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