土鍋の選び方と使い方と手入れの方法について

土鍋 使ってみた

土鍋炊飯を始める事にしましたが、意外と知らない事が多いものです。良い土鍋選びから目止め、手入れの方法を解説します。

これまでは炊飯器でご飯を炊いてきましたが、甘々と稲妻という漫画を読んでからというもの、土鍋炊飯がしたくてたまらなくなりました。

私は凝り性なので何でも追及してしまいます。

そこで、料理人の友人の協力を得て究極の土鍋知識を得たので紹介します。

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土鍋の選び方

土鍋を選ぶ時には何を基準にしたらいいでしょうか?

土鍋は大きなスーパーなら手に入れる事が出来ますし、おそらくホームセンターなどで買う事も多いと思います。

入手先がどこであれ、まず注意したいのがコーティングの有無です。

電子レンジ可能だったり、大型オーブンに入れる事が出来る土鍋もありますが、シンプルに土鍋の良さを味わいたいなら基本的にはお勧めしません。

単に多機能なものは割高だという点もありますが、洋風の形をしているなどちょっと一般的な土鍋とは違って使い方が特殊だからです。

そしてどこの土で作られいるのかも重要です。

土鍋には釉薬が塗ってあっても目に見えない微細な穴が開いているので、調理したものが染み込みます。

その為、土壌汚染がニュースになっている中国製は避けた方が良いでしょう。

萬古焼、伊賀焼、信楽焼きなど産地がはっきりした日本製のものを買っても特に高額だという事はありません。

土鍋のサイズ

一人暮らしなのか家族がいるのかによって必要な調理器具のサイズは違います。

土鍋は直径○○cmという言い方よりも、○号という呼び方が一般的です。

一般的なサイズと目安は下記のとおりです。

  • 3号 直径15㎝前後(小料理用・子ども用)
  • 4号 直径19㎝前後
  • 5号 直径20㎝前後(1人用)
  • 6号 直径22㎝前後(1人用分の土鍋炊飯におすすめ)
  • 7号 直径25㎝前後(2~3人用)
  • 8号 直径28㎝前後
  • 9号 直径31㎝前後
  • 10号 直径35㎝前後(5~6人用)

一人暮らしなら5~6号程度が妥当でしょう。

小さい土鍋は個人用の食器として使うものですから、あまり需要はありません。

鍋料理を扱うお店が複数用意するイメージです。

土鍋の目止めのやり方

ステンレスやアルミの鍋と違って土鍋は使い始めに目止めをする必要があります。

土鍋は焼き物なので釉薬が塗ってあっても微細な穴が開いています。

その為、フッ素コーティング無しの土鍋の場合は目止めをしないと土鍋本体に水が染み込んだり、水漏れの恐れがあります。

これを防ぐのが目止めで、土鍋の初期設定に当たります。

目止めの方法はいくつもありますが、おすすめなのが水溶き片栗粉を使った方法です。

  1. 土鍋に水を張って沸騰させる
  2. 鍋のサイズに応じた量の片栗粉を水で溶いておく
  3. 水が沸騰したら水溶き片栗粉を投入してかき混ぜる
  4. 蓋をして5分ほど弱火~中火で放置する
  5. 火を止めて、冷めるまで待つ
  6. 十分に冷えたら鍋の中のものを捨てる
  7. 水で十分に洗い流して乾燥させる

片栗粉の量は厳密に計量する必要はありませんが、6号鍋なら大さじ1杯強、10号鍋なら大さじ4杯半が目安です。

土鍋

土鍋の準備

また、水溶き片栗粉の代りにおかゆを使う方法もありますが、おかゆの場合は放置時間が一晩だったりと長い事が多いです。

そして土鍋の目止めには様々なやり方があって片栗粉とおかゆとどちらが優れているかは分かりません。

しかし多孔質な土鍋をでんぷん質で埋めるという目的は一緒です。

やってはいけない事

土鍋を買って目止めをしない、あるいは直ぐに色や味、臭いの強い調理に使ってはいけません。

例えばドン・キホーテで土鍋を買って直ぐにキムチ鍋を作るというのは最悪手です。

何故かというと、目止めされていない鍋にキムチ風味や色が染み込むからです。

料理店であれば目止めをしたとしても、匂いや刺激の強いキムチ鍋、カレー鍋などは専用の土鍋を用意して他の料理に使いません。

また、濡れたままの土鍋を火にかけるのもNGです。

塗れた土鍋を火にかけると割れやすいからです。

これは土鍋に染み込んだ水分が熱せられて膨張するからです。

土鍋を使う時は乾かしてから使いましょう。

土鍋の手入れ

土鍋のメンテナンスは難しくありません。

基本的にはぬるま湯に浸してたわしかスポンジで洗います。

洗剤は使っても使わなくても良いですが、僕は使いません。

土鍋の性質上、微量ではあっても洗剤が残ります。

体に悪影響を及ぼす量ではないにせよ、使わなくてもきれいになるなら使わない方がいいと思います。

また、洗って乾かしたらカビ防止の為に風通しの良いところに保管します。

割らないようにと思って段ボール箱に入れてしまうとかえって通気性が悪くなり、カビの原因となります。

焦げの落とし方

また、土鍋を焦がしてしまった時は洗った後で再度湯を沸かすと、焦げが浮いて落ちやすくなります。

それでもダメな時は重曹や酢を混ぜてぬるま湯に浸します。

これで大分焦げが落ちやすくなるでしょう。

また、金タワシやクレンザーを使ってゴリゴリこすると鍋に傷がつくので止めた方が良いです。

ただし、どうしても焦げが落ちない場合は沸騰させながら木製のしゃもじやヘラでこすると傷が付きづらいです。

鍋をひっくり返さないように注意して、しっかり鍋掴みで保持してください。

土鍋の良さ

土鍋の良さは鉄フライパンと一緒で使い込むほどに歴史が蓄積されていく点です。

例えば、老舗のフグ鍋料理屋の鍋にはフグのダシが染み込むので料理に深みが出ます。

専門店でもなければ同じ料理ばかりを作る事はありませんが、そういった蓄積は楽しみの一つです。

また、土鍋には熱の伝導率が悪く、熱の保持率が高いという特徴があります。

この特徴はご飯を炊く上では非常に有利ですし、鍋を作ったときにも冷めづらいので便利です。

鉄の鍋で鍋料理をすれば直ぐに煮えるかもしれませんが、直ぐに料理が冷めてしまいます。

これではじっくり鍋をつつきながら談笑することは難しいですね。

ようは、適材適所という事です。

炒め物をするのに土鍋は向いていないけれど、ご飯を炊いたり鍋料理をするには向いています。

是非土鍋を使ってみて下さいね。

ホントにご飯がおいしいですよ。

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